« (コンサート)ブルックナー交響曲第5番 | トップページ | 【犬】穴掘り? »

2009年12月10日 (木)

(映画)タイマグラばあちゃん

ポレポレ東中野に映画、タイマグラばあちゃんを見に行きました。

これまで、お年寄りが頑張ったり悲しんだりするシーンにはたいへん弱かったのですが、いつの間にか気の持ちようが若者の方から年寄りの方に移る年代にさしかかったのか、今回は、自分の老後に引き寄せて考えてしまいました。

死をどうやって迎えるか、世界クルーズに出かけるか、老人ホームでぬくぬくと過ごすか。でも、思ったより長く生きながらえるかもしれません。それも2、3年なら惰性で過ぎてしまうかもしれないけれど、ひょっとしたら100歳近くまで10年も20年も、なんてこともないとは限りません。そうすると、旅の途中でお金が尽きるかもしれないし、日向ぼっこだけでは不完全燃焼に感じるかもしれません。

山の奥深くに住み、畑で豆やじゃがいもを作り、薪を積み上げ、味噌を作る。
味噌作りといっても、薪ストーブで豆を茹で、たらいに長靴でそれをつぶし、固めて藁で天井から吊り下げ、春になったらそれで味噌を仕込み、3年寝かせます。
私も味噌を作っていますが、量も少なく、茹でるのにはガスを使い、潰すのにはミキサーを使い、仕込みには買ってきた麹を使っています。それがなんとも空虚な上滑りなものに思えてしまうほど、おばあちゃんの生活は充実しています。

大きな袋を大きな木の万力のような道具にかけて豆乳を搾って豆腐を作って、食べ、じゃがいもを凍らせて、沢の水にさらしてあく抜きをして、粉にして捏ねて鍋に入れて、食べる、そんな生活がなんとも満ち足りたように感じられました。

こぶしの花のつき具合に一喜一憂し、畑の奥で遊ぶ狐の子に顔をほころばせ、早池峰山を仰ぎ、青葉を吹き抜ける風を感じ、雪を迎える。

このような生活なら、結果的に何十年続くことになっても充実し続けていることでしょう。そして最後に体が動かなくなったところで、野たれ死ぬ、というのが本当は理想なのでしょうが、まあ、現代ではそれは無理としても、なるべく直前まで、充実した生を楽しみたいものです。
そのためには、いらぬお節介から逃れるために、なるべく社会から隔絶された、山中なり孤島なりに隠棲するのがいい方法なのかもしれない、そんなことを考えながら見ました。

|

« (コンサート)ブルックナー交響曲第5番 | トップページ | 【犬】穴掘り? »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: (映画)タイマグラばあちゃん:

« (コンサート)ブルックナー交響曲第5番 | トップページ | 【犬】穴掘り? »