ベトナム紀行(終)ハノイでのラストナイト
ハノイに戻って、友人のお宅で休憩。コロニアルでムードのあるお宅ですが、床はかなり傾いています。
夜は、たまたま今日からベトナム旅行という別の友人と会食。ベトナム料理がいい、となると、また道端。ベトナム料理は野菜中心で、中華料理風の炒め物も、フランス仕込なのかよく煮込んだスープもおいしくて、スパイス類も、タイ料理ほどこてこてではないので、日本人の口に合うものばかりだと思います。
日本は、衛生的で安全でプライバシーが守られ、静かで秩序のある社会になりました。しかし、その反面、それぐらいいいんじゃない?ということでもグッと我慢しなければならない場面も多く、何かと息苦しさを感じることも多くなりました。
そういうデオドラント社会の住民は、火気や刃物を使えないし、変なおじさんをやり過ごすこともできないし、ちょっとしたトラブルでも自分たちでは解決できなくなってしまっているようで、まだるっこしい思いを抱かないでもありません。
インフラが整備されすぎると、生活能力がなくても生きられるので、住んでいる人の生命力が衰えてしまうのではないか、そんなことを感じながらベトナムを後にしました。
ここベトナムでは、建物でもバイクでも、壊れたら直し、都合のいいように改造して、自己責任で好きなことをしています。
でこぼこ道を疾駆し、道路を占領して商売して、お互いに迷惑を掛け合いながら、何となく収まって暮らしていくことができます。
インフラ未整備な状態にあえてしているわけではないでしょうが、きっと、デオドラント社会への志向が弱く、自由を守ろうという志向の方が強いのでしょう。
安全社会の息苦しさと、自己責任社会の自由さと、どっちも程々がいいかなあ、と思いつつ、またちょくちょく、ベトナムに生命力を注入してもらいに来たいなあ、と思いながら、ベトナムを後にしました。
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