スイス

2014年9月25日 (木)

スイス紀行(拾遺)温泉

ローマ遺跡を巡る旅では、どの遺跡でも、テルマエの跡があります。最前線ライン川に橋をかけた都市アウグスタラウリカでは、都市本体に1つあるのとは別に、橋のたもとの小さな出城の中にも小規模なテルマエがあり、見学してきました。
しかし現代ヨーロッパでは入浴環境は厳しく、シャワーだけ、を覚悟していました。
ところが、カンデルシュテークという町の、山小屋風のB&Bに泊まろうとしたとき、まったく思いがけず、露天風呂を発見しました。
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門から玄関までのアプローチ脇に石を積み上げた囲いの一郭があり、覗いてみたら、洗い場と湯船があり、薪ストーブの煙突から煙があがっていました。
申し込めば使わせてくれるとのことで、絶壁と滝というすばらしい景色を眺めながらの露天風呂を堪能しました。
洗い場といっても、コンクリートの円テーブルと、丸太の椅子があるリゾート風で、湯船は巨大なポリたらいの内側にぐるりと腰掛がめぐらされていて、5、6人入れそうです。グループで水着で楽しむスタイルなのでしょう。中に薪ストーブがはめ込まれ、直火です。
これはうまくできています。ドラム缶風呂より簡単丈夫なようにみえます。一つ欲しくなりましたが、残念ながら狭い我が家には設置場所がありません。

カンデルシュテークの次は、風呂好きの古代ローマ人が発見した温泉保養地ロイカーバードに泊まりました。
宿で無料券をもらって公衆浴場のアルペンテルメに入ってみました。
水着着用で混浴、という、プールとスーパー銭湯の中間のちょっと不思議な世界でした。
打たせ湯やジャグジー、寝湯などがあるのは日本のスーパー銭湯とほぼ同じでしたが、雰囲気はというと、老若男女がカップルでのんびり仲良く時を過ごす空間となっており、日本とはまったく異なっていました。
目の前の断崖絶壁に雲が湧く風景は絶景で、日本にあっても温泉の名所になっていたことでしょう。
それにしても、海外で裸になって着替えるというのは、言葉が不十分だとかなり難易度が高く、個室の更衣室を過ぎるとロッカー室は男女共同になっているなど、どうしたらよいのか周りをきょろきょろしてしまいました。
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もっとも、外部エリアにバスローブ姿で飛び出してしまっているお客さんもあり、戸惑うのは皆一緒のようです。

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2014年9月23日 (火)

スイス紀行(その7)スイスの秋

旅行は8月末から9月にかけてでした。

もう終わりかと思っていましたが、それでも高山の草原には、秋の花中心にお花畑が広がっていました。
マツムシソウ(のような花。以下同じです。)
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キキョウ
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マンテマ
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シャジン
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シオガマ
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トリカブト
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リンドウ
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フウロ
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思いがけず雪で白くなるときもありました。
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虹はたびたび見ました。
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虹の足が、あの小屋の右手、という具合にはっきり感じられるほど、鮮明でした。

二重になっています。
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畑はというと、この時期目立ったのは、トウモロコシでした。
家畜の餌にするのでしょうか。他は耕作中の土地が多かったです。小麦を撒く準備をしているのでしょうか。

コウノトリが耕運機のあとを追いかけていました。
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2014年9月19日 (金)

スイス紀行(その6)泉

山中以外では、ベルンとバーゼルに泊まりました。
どちらも旧市街が美しい街です。(ベルンは12世紀創建古代ローマとは無関係のようです。)
ベルンは彫刻のある11の泉巡りが観光にはちょうどよかったです。

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バーゼルにも泉があります。
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ベルンの議事堂前の広場の朝市。
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どちらも石畳の路地をトロリーバスや路面電車が器用に往来します。宿でもらった例のモビリティチケットで乗り放題です。
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犬は半額です。
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2014年9月17日 (水)

スイス紀行(その5)チーズとハムとパンとリンゴ

朝食は毎回、チーズとハムとパンと果物です。
すぐにご飯が恋しくなるだろうと思っていましたが、意外に毎回おいしく頂きました。
チーズとハムとパンと果物が、それぞれ、数種類並んでいて、選べるので、飽きないからです。
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日本の旅館の朝食バイキングなら、さしずめ、
ごはんは、胚芽米、五穀米、麦飯、おかゆ、など
おかずは、温泉卵、出し巻き卵、梅干、佃煮など
味噌汁の具が各種、
といった感じでしょうか。
考えてみれば、私の朝食は、平日は1年間毎日、ご飯、納豆(辛子、刻み葱)、焼き海苔ばっかりですから、むしろワンパターンです。

果物は、ブルーベリーやラズベリーが多く、マルメロらしきものも庭になっていました。
庭に桃やリンゴの実がなっている木も見かけました。どちらも、日本のスーパーに並ぶようなきれいなものではなく、小さくて野性っぽいものでした。たくさんなっていて日常的に食べられているようでした。
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スイスといえばウィリアムテル、ウィリアムテルといえばリンゴ。
飲み物は、アプフェルシューレ(炭酸リンゴジュース)がポピュラーでした。
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2014年9月15日 (月)

スイス紀行(その4)アルプスはアルプス

日本でも、北アルプス、中央アルプスなどと呼ばれる山系があります。
3000メートル級の北岳にも登ったし、白馬の大雪渓も歩きました。
立山アルペンルートも乗鞍高原も昔行きました。
わざわざヨーロッパまで山を見に行かなくても日本にあるじゃないか、と、スイスに行く前は思っていましたが、それは甘かったです。
氷河地形の断崖絶壁、その上の稜線は、生命が立ち入る余地のない岩盤、その上に張り出しす氷河の圧迫感。
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地図上、中腹の山小屋まで道があったので、行けたら行ってみようか、などと考えていたのですが、いざ、氷河湖の対岸の断崖の上、氷河をトラバースしないと行きつけそうもない場所に建物を見つけた時は、軽はずみに迷い込まなくてよかった、と思いました。
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このエッシネン湖という氷河の跡の湖を巡るトレッキングコースはよく整備されていて、危険な場所はありません。ただ、急傾斜の草原をトラバースするときはちょっと足がすくみました。頭上にはのしかかるような岩稜、草原の先は、はるか足元の湖まで断崖絶壁です。張り出した岩盤を少しえぐった道は平坦につくってありましたが、足を踏み外せば、崖から転げ落ちます。
ブリュームリスアルプの山並みです。こういう山脈が無数にあります。
それから、氷河の跡を歩き、古代ローマ時代から使われたゲンミ峠越えの道を歩きロイカーバードまで行きました。
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アイガーからユングフラウまで狭い岩稜の直下を掘りぬいて稜線上まで鉄道を通し、エレベーターで展望台へ、というのが極限ですが、それ以外にも、トレッキングコース上の小屋でビールやワイン、食事が楽しめます。山岳観光の極みといえるでしょう。

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ゲンミ峠にあるレストランはこんな感じです。
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2014年9月13日 (土)

スイス紀行(その3)ロープウェーとアルペンホルンとカウベル

泊まったカンデルシュテークは、氷河に削られたU字谷の底の村で、両側は切り立った崖です。
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両岸は崖ですが、その上はなだらかなので、流れ込む支流は、崖まで来るとどれも滝になります。
 

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氷河の出発点付近にできる圏谷(カール)ならば、日本でも仙丈ケ岳や木曽駒ケ岳や立山などでみられます。しかし、長さが続かないので、谷に沿って延々と続くU字谷は、日本ではほとんど見られません。日本の谷は、水が侵食してできた、断面がV字型のものです。少なくとも、氷河に削られて両側に断崖が続き、U字のように底が平坦となって、村が点々と連なるような地形はないと思います。
カンデル川を遡ると氷河の末端に行き着くそうですが、今回は日数が足りず、見に行けませんでした。

こういう地形だと、谷底の村から段丘面上の村に行ったり、段丘面上の村から川向こうの村に行くのはとても大変そうです。
見上げていると登攀技術がなければ徒歩で行くのは難しそうですが、上にも牛がいるところをみると、どこかにルートはあるのでしょう。でも遠回りだし標高差は目がくらむほどもあります。
ということで、ロープウェーが発達します。
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観光地カンデルシュテークからは両岸へ3本あります。
1日目はロープウェーで右岸に上りエッシネン湖の周りを歩いて、湖から流れ出る沢沿いにU時谷の底を徒歩で降りてきました。
2日目は、左岸に上り、氷河跡の谷筋を上ってゲンミ峠まで行き別のロープウェイで向こう側に下って温泉地ロイカーバードに移動しました。
ローマ時代からの峠道だそうで、ロバなども往復したのでしょうが、ロープウェーから見下ろすと、かなりスリリングです。
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牛は、夏は崖の上まで連れて行かれて過ごします。
ところどころ、平地が切れるといきなり断崖になるので、牛用に立ち入り禁止の柵があります。
どの牛も首に巨大な鈴をぶら下げており、迷子になっても見つけられるようにされています。
谷に響き渡る大きな音ですから、牛にしてみれば、草を齧るたびに、さぞ喧しいことでしょう。
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それにしても、どこまで登っても、草が生えている限りは、牛がいます。
高山植物も、美味しいものや食べでのある大型のものは食べられてしまうことでしょう。
有毒のトリカブトや棘のあるアザミが食べ残されています。

首都ベルンのシンボルである熊は、アルプスでは、ほぼ絶滅してしまったそうです。極限の自然と人の生活との折り合いをつけるのはなかなか難しそうです。
ロープウェーで上がったアルプでは、アルプホルンの演奏をしていました。
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「アルプホルン本来の主な役割は、牧童仲間の連絡手段で、牧童は近くのアルプにいる仲間や谷間の村人たちとの意思疎通に使いました。」とのことです(swissinfo)。
http://www.swissinfo.ch/html/swissalpinemusic/jpn/swissinfo3470.html
これだけ高度差があるとなると往来が一苦労なので、さもありなん、と納得します。
ともかくも、カウベルとアルプホルンを聴きながら、足元に氷河湖を見下ろし、霧の晴れ間に氷河と岩盤をいただく峰々を見上げるトレッキングを楽しみました。
あとは、スイスアルプスステレオタイプといえば、ヨーデルでしょうか。これは耳にしませんでした。
どこに行けば聞けたのでしょうか。

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2014年9月11日 (木)

スイス紀行(その2)ローマ遺跡

欧州旅行のテーマは、ローマ遺跡です。
スイスは、イタリアからガリアやゲルマニアへの通り道なので、いろいろあるに違いない、ということで、今回は決めたのですが、プロバンスやトリーアのように分裂後の首都級の大都市ではなく、通過点ということで中堅都市が中心のようです。
それでもジュネーブなど、いくつかローマ由来の都市があります。
その中から、アヴァンシュとカイザーアウグストに行き、ローマ人が目ざとく見つけた温泉ロイカーバードに泊まりました。
アヴァンシュは、ローマの防衛線だったライン川とジュネーブを結ぶ街道沿い、ベルンから電車を乗り継いで30分ほど、ムルテン湖の先にジュラ山脈を望む静かな町です。
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カイザーアウグストは、そのライン川沿い、今は、スイスの貿港バーゼルの少し上流ののどかな郊外の町にあります。当時は、橋がかけられていたそうです。
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こちらは「地球の歩き方」にも載っていて、博物館は、ローマ時代の台所や食堂、店などを再現した展示など、力が入っています。
発掘作業も進められていました。また、遺跡を回りこんだところにひっそりと扉があって、押してみたら開いて、中に入ると自動点灯と効果音、といった具合で、丹念に見ると、いろいろ工夫がちりばめられています。
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このテルマエ(浴場)カイザーアウグストの都市本体のものではなく、ライン川に面した出城のような橋のたもとの一郭の中のものです。ローマ人は本当に風呂好きです。
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カイザーアウグストの市内中心部のテルマエは下。一部しか発掘できていないので残りは壁画です。
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どちらの遺跡も、円形劇場では、イベントのセットの準備か片づけかの作業をしていました。頻繁にイベントで使われるようです。
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遺跡はどれも自由に見学でも遊びでもできます。崩れているし、結構高いところもあります。自己責任で、との看板があります。
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最近、遺跡に関心が高まっているようです。
従来の古代ローマ研究が文献研究に偏り過ぎていたとの反省から、考古学的検証研究を重視するように変わってきたとのこと。
そういう動向と関係があるのかどうか、どちらの遺跡も、家族連れ、引率された小学生の集団、自転車やテント泊、キャンピングカーなど、途切れなく人影があり、思い思いの時間を過ごしていました。
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2014年9月 9日 (火)

スイス紀行(その1)みんなスイスが好き

ゲーテ(「スイス紀行」)新田次郎(「アルプスの山アルプスの谷」)も、そして多くの英国紳士も、スイスを旅した人は、皆スイスが好きになるようです。リヒャルトシュトラウスもアルプス交響曲を書くくらいだから、きっと好きなのでしょう。

高山の澄んだ空気、変化に富んだ風景、確かに魅力的な、日常とは異なる世界です。 でも、多くの旅行客を引きつけ、好感度が高いのは、「おもてなし」があればこそでしょう。

そもそも、高山の澄んだ空気と変化に富んだ風景があるような場所は、一般に不便で、トラブルも多いものです。 観光客を受け入れるインフラと、もてなす人々とがない場合には、きれいな写真にあこがれて来てしまった一般観光客を困惑させることになるだけでしょう。

インフラ面では、交通の時刻が正確で、案内表示も不慣れな旅行者に見やすく配慮されており、ストレスがかかりません。 トレッキングコースはよく整備されており、水洗トイレ、食堂が適切に配備されていて快適・安心です。 宿泊すると、町の乗り物無料券がもらえました。旅行者にとっては、料金よりもむしろ買い方が難しくて、移動が億劫になりがちですが、フリーパスをもらえると、あちこち見て回ろうという気になり、町としては経済波及効果が望めることになりそうです。

写真は、バーゼルの宿でもらったモビリティチケット
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しかし、ハード面だけではなく、何といっても、ソフト面で、この地では、旅行者が移動や買い物や宿泊で接することになる窓口の人が、皆愛想がよくて人当たりがよい気がします。

ただ正確なだけで、定型的で冷たい、ということではなく、安心・信頼にプラスして、心地よさ、をいつも感じました。

スイスのホスピタリティー、代表して宿の看板娘アンケルちゃん。
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なお、スイスの鉄道では、ライゼゲペックという駅で荷物を預け、別の目的地の駅で受け取るサービスが普及していて、これが便利でした。
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余談ですが、

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2014年9月 7日 (日)

スイス紀行(その0)闇を追え

夏休みにスイス旅行に行ってきました。今回は、羽田を深夜に出るフランクフルト行きにしてみました。

深夜発で未明着の飛行機ですが、シベリア上空で一度明るくなりました。太陽が水平線上に上がっています。
飛行機の前方は夜の闇。日の光から逃れるように西へ飛び、再び太陽を地平線際の赤い天体にまで引き離し、そして、ついにまた夜の領域に逃げ込みました。その後は、着陸まで夜の闇でした。

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ところで、新しい羽田の国際ターミナルでは、国境の垣根が低くなった気がします。
チェックインも手荷物検査もうんざりする行列はありません。その後の入管は、以前の国境防衛軍のような居丈高さはなくなり、駅の改札口のような感じです。あっという間に出国エリアにいました。
国境を意識することが少なくなることは、平和が保たれているということでしょう。いいことだと思いました。
飛行機もコンパクトで、搭乗開始30分後には出発です。

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